2013/05/29 (Wed) 15:03
何が悪かったのだろう。
兄を訪ね、委ねてしまったことだろうか。
修道士の道を選んでしまったことだろうか。
あの貴族の屋敷で、困っていたからと、些細なことだからと、口を滑らせてしまった事だろうか。
いや。
きっと全てが悪かったのだろう。
******* 04:追走の即興曲
「……これでよし。お加減はどうですか?」
先程まで酷い顔色をしていた男に翳していた手を下ろし、具合を訊く。
「ああ……、すっかり毒が消えたようで……、良くなりました。さすがは『賢者』ですね」
「止して下さい……そんな恥ずかしい称号で呼ぶのは」
病の治療を終え、その呼称に苦笑する。
「……そうですね。私にとっては貴方はいつまでも『ククール坊ちゃん』ですしね」
患者の言葉に、目を細める。
目の前の男はかつてククールの屋敷で働いていた男だった。
屋敷が無くなった後は行商となったらしく、たまたま商いの帰りに魔物に襲われたらしい。
運良く持っていたばくだん岩のカケラを使って魔物は倒せたものの、その爪によって毒を受けたらしく、近くだったこともあってこの修道院に解毒を頼みに来たとのことだった。
そこにククールが通りがかり、見覚えのある顔に治療の担当を買って出たのだ。
「それでは」と挨拶をして出て行こうとする男を、ククールはハッとして呼び止める。
「待ってくれ……下さい」
思わず丁寧語を忘れかけ、正す。
「はい?」
「さっき、大陸の向こう…トロデーンの方にも行くと言ってましたよね?」
「ええ。あちらに何か用ですか?」
時間が過ぎるのは速い。
気が付けば自分はもうすっかり成長し、兄は騎士団長の地位に就いていた。
そう、あの災厄が始まるまであと数ヶ月となっていたのだ。
「……魔術師らしき男が、どこかの城に安置されている杖を奪い、それを使って呪いを掛けて全てを荊で包む夢を見ました」
「なんと……! それはまさか、噂に聞く『予知』ですか!?」
サマイラ家に招待され、祈祷の後に進められた夕食の席。
その時の歓談で、奥方が笑い話として自分の指輪を落とした事を話題に出したのだ。
「今度、トラペッタに住んでるとかいう凄腕の占い師に行方を占って貰おうと思っておりますの」と明るく笑う女性を見ながら、そういえば『前』にドルマゲスを追う旅をしていた時に、井戸の中でゴテゴテした指輪を拾ったな、とふいに思い出し、軽く「井戸の底は探しましたか?」と言ってしまったのだ。
その席では「そうね、そこはまだだから探して見るわ」と軽口で終わったそれが、後日、本当に井戸から出てきた事で、大事になってしまった。
婦人が「予知よ! 占いよ! 千里眼よ!」と、どこかで見た覚えのあるゴテゴテした指輪を持って、修道院にやってきたのだ。
御礼として持ってきた、目玉の飛び出るような額の寄付と共に。
エイトが急ぐ旅だからと持ち主を探さなかったので、自分も誰のモノかは知らなかった。
が、見事にドンピシャリだったらしい。
その一件で、すっかり忘れさられていた筈の昔の『神童』という恥ずかしい称号が掘り起こされ、今度は『賢者』として再び脚光を浴びる事になってしまったのだ。
そして、その恩恵を求めて、信者が大挙してやってきた。
近くはポルトリンクから、遠くはサザンビークやベルガラックからも。
良く当たるスロットを教えて欲しいという下らないものから、行方不明の王兄を探してくれという深刻なものまであった。
大抵は「時々何かが夢に出てくるだけで、自由に何かを見通す事は出来ない」とか何とか言って誤魔化したのだが、『知っていた』もので、特に深刻なものについては、ついそれとなく察せられるような事を言ってしまった。
万一再びドルマゲスを追う旅をする事になった時に面倒……もとい時間が短縮出来るかもしれないと、アスカンタの宝物庫に地下から侵入者があるかもしれない事を告げてしまったりしたのもマズかった。
既に王妃は亡くなっており、泣いてばかりで働かないパヴァン王を動かすために「月のハープを守っていれば、王妃との幸せだった頃の夢を見ることが出来ます」とか嗾けたのもマズかっただろう。
まあ、それでもやはりアスカンタ王はその件以外は仕事をしなかった上、玉座で泣くどころかハープを抱えたまま寝台から出てこなくなってしまったらしい。ニートの完成である。お陰でアスカンタ王城のククールへの認識は複雑なものとなっている。
だが結果としてはモグラが掘っていた宝物庫への地下トンネルが発見され、盗難を防いだ事で益々名声は広まってしまった。
修道院の面々も、集まる巨額の寄付金の前には弱く、ククールが予知をしないものかと期待もしていた。
オディロ院長が身体を壊し、マルチェロが騎士団長と兼任して院長の代行をするようになった頃から、特にそれが顕著になった。
それに伴い、ククールの出張祈祷には、『前』よりも高い寄付金を要求されるようになったらしい。
けれども、正直、カンベンしてくれ、と思った。
以前の自分なら、もう少し積極的に、図々しく、傲慢に、自分はスゴイんだぞ、とアピールしていたかもしれない。
しかし、『今』の自分は、かつての記憶を使っただけの、云わばズルだ。
ズルをして褒められても正直嬉しくない。
それにそう、かつての記憶があるのだ。
つまり、肉体的には十代後半程度だが、精神的には二十代後半なのだ。
それでもまだ、マルチェロより下なのだが。
大抵の人間は、年を取ったら多少は落ち着くものである。
ついでに色々な事への対応が面倒になってくるものである。
ククールも例に漏れなかった。
そして、外見に不相応な落ち着きを持った青年に、ある者は優美さを見出し、ある者は明晰さを見出した。
まあククールの『かしこさ』は確かに高いものの、半分は勘違いだ。
「恐らくは。……ただの悪夢であればそれに越した事は無いのですが……、見覚えの無い城でしたが、長い髪の美しい姫が居るのが見えましたので、美姫と名高いミーティア姫の居るトロデーンではないかと」
「なるほど……」
悪いことが起こるのを知っていて、放置するのは気が引けた。
トロデーンがどれほど遠いかは知っていたが、何かしないでは居られない。
生憎とルーラはこの身体の記憶に沿っているようで、行った事の無い自分では向かう事は出来なかったし、そんなに長く修道院を抜け出せない。
院長はもう既にかなりの高齢だ。
七賢者の末裔である彼が寿命で召されれば、結局は封印が一つ解かれる事になるのかもしれない。
だが、養い子として、せめて天寿を全うして欲しいという想いがあった。
ゼシカだって、兄のサーベルトに生きていて欲しいと思うだろう。
「トロデーンの城に出入りする商人に、顔が利く者が多少居りますから、その件を話してみることにします」
「もしそれが起こるとしても、何時になるかは分かりませんよ?」
「知らないよりは遥かにマシでしょう。……おお、そうだ。宜しければ坊ちゃんに一筆書いて頂けると有り難いですな。信憑性が増しますので」
「ああ、それは勿論……」
ククールは傍の机に置いてあった羊皮紙にサラサラと文を認め、サインをした後に封筒に入れて修道院の印で封蝋をした。
男を見送った所で、背後から声を掛けられる。
「馬鹿な事をする」
驚いて振り返って見れば、そこに居たのはマルチェロだった。
「お前のその夢の内容をトロデーンに直接伝えれば、修道院の利となっただろうに」
「…………あの男に言ったように、単なる悪夢かもしれないでしょう」
「見たことも無い城と、見たことも無い姫と、見たこともない魔術師と杖の夢を、『お前』が見たなら、それは単なる夢では無い。
トロデーンの予知夢で無いとしても、何かが起こった時に、それを暗示する夢だったということに『出来る』だろうが」
何時から聞いていたのだろうか。
「……無理にこじつけて、矛盾が出ないとも限りません。そうなったら、後々困るのは俺たちでしょう?」
失敗は影を落とす。
インチキやイカサマだなどと噂が立てば、寄付金の額にも影響が出るだろう。
「……ふん」
鼻息と共に顎を持ち上げられる。
マルチェロが鼻が触れあう程に顔を寄せ、睨みながら呟くように告げた。
「その時はお前の顔と体を使うまでだ」
そう言って兄は唇の端で笑い、突き飛ばすようにしてククールを放し、そのまま去っていった。
ククールはそれを見ながら、溜め息を落とす。
『今度』は、上手くやっていけると思っていたのに。
オディロ院長が倒れた時、代行を決める話し合いでちょっとした雑談があったという。
聞いた限りでは、その時に何やら修道士長が「もう少し年を取っていれば宣伝も兼ねてククールに代行を任せるのもアリだったかもしれませんな」と、軽口を言ったらしい。
自分はそんな役職は御免だが、兄が20年掛けて来た地位の更に上に、代行とはいえその半分の長さで、憎い相手が就任するなどと言われれば、冗談でも立腹するかもしれない。
しかし、もしかするとその言葉はいずれ現実となるかもしれないのだ。
それもあるのだろう。
最近、マルチェロはククールの活動によって集まった寄付を使い、各地へコネを作っているらしい。
恐らく、自分の知名度も一役買っているのだろう。
惜しみなく金を使っているらしく、中々に順調だと聞く。
ニノ大司教へと繋いでもらうのが最終的な目的らしい。
結局、多少の差異はあろうとも、大まかな世界の流れは全く変わっていないのだと実感する。
自分のささやかな抵抗など、意味の無いものなのかもしれない。
いや、そもそももしかするとこの世界は、あの戦いで死ぬ直前の自分が見ている走馬灯、あるいは夢の世界なのかもしれない。
そう考えて、首を振る。
こればかりは悲観的な考え方をしてはいけない。
希望があるならそれでいいじゃないか。
やれる事を、全部やってみるまで諦めるな。
ほんの少しでも変わるならば、最後にはそのズレは未来を変える程に、大きなものになるかもしれないのだから。
「……これでよし。お加減はどうですか?」
先程まで酷い顔色をしていた男に翳していた手を下ろし、具合を訊く。
「ああ……、すっかり毒が消えたようで……、良くなりました。さすがは『賢者』ですね」
「止して下さい……そんな恥ずかしい称号で呼ぶのは」
病の治療を終え、その呼称に苦笑する。
「……そうですね。私にとっては貴方はいつまでも『ククール坊ちゃん』ですしね」
患者の言葉に、目を細める。
目の前の男はかつてククールの屋敷で働いていた男だった。
屋敷が無くなった後は行商となったらしく、たまたま商いの帰りに魔物に襲われたらしい。
運良く持っていたばくだん岩のカケラを使って魔物は倒せたものの、その爪によって毒を受けたらしく、近くだったこともあってこの修道院に解毒を頼みに来たとのことだった。
そこにククールが通りがかり、見覚えのある顔に治療の担当を買って出たのだ。
「それでは」と挨拶をして出て行こうとする男を、ククールはハッとして呼び止める。
「待ってくれ……下さい」
思わず丁寧語を忘れかけ、正す。
「はい?」
「さっき、大陸の向こう…トロデーンの方にも行くと言ってましたよね?」
「ええ。あちらに何か用ですか?」
時間が過ぎるのは速い。
気が付けば自分はもうすっかり成長し、兄は騎士団長の地位に就いていた。
そう、あの災厄が始まるまであと数ヶ月となっていたのだ。
「……魔術師らしき男が、どこかの城に安置されている杖を奪い、それを使って呪いを掛けて全てを荊で包む夢を見ました」
「なんと……! それはまさか、噂に聞く『予知』ですか!?」
サマイラ家に招待され、祈祷の後に進められた夕食の席。
その時の歓談で、奥方が笑い話として自分の指輪を落とした事を話題に出したのだ。
「今度、トラペッタに住んでるとかいう凄腕の占い師に行方を占って貰おうと思っておりますの」と明るく笑う女性を見ながら、そういえば『前』にドルマゲスを追う旅をしていた時に、井戸の中でゴテゴテした指輪を拾ったな、とふいに思い出し、軽く「井戸の底は探しましたか?」と言ってしまったのだ。
その席では「そうね、そこはまだだから探して見るわ」と軽口で終わったそれが、後日、本当に井戸から出てきた事で、大事になってしまった。
婦人が「予知よ! 占いよ! 千里眼よ!」と、どこかで見た覚えのあるゴテゴテした指輪を持って、修道院にやってきたのだ。
御礼として持ってきた、目玉の飛び出るような額の寄付と共に。
エイトが急ぐ旅だからと持ち主を探さなかったので、自分も誰のモノかは知らなかった。
が、見事にドンピシャリだったらしい。
その一件で、すっかり忘れさられていた筈の昔の『神童』という恥ずかしい称号が掘り起こされ、今度は『賢者』として再び脚光を浴びる事になってしまったのだ。
そして、その恩恵を求めて、信者が大挙してやってきた。
近くはポルトリンクから、遠くはサザンビークやベルガラックからも。
良く当たるスロットを教えて欲しいという下らないものから、行方不明の王兄を探してくれという深刻なものまであった。
大抵は「時々何かが夢に出てくるだけで、自由に何かを見通す事は出来ない」とか何とか言って誤魔化したのだが、『知っていた』もので、特に深刻なものについては、ついそれとなく察せられるような事を言ってしまった。
万一再びドルマゲスを追う旅をする事になった時に面倒……もとい時間が短縮出来るかもしれないと、アスカンタの宝物庫に地下から侵入者があるかもしれない事を告げてしまったりしたのもマズかった。
既に王妃は亡くなっており、泣いてばかりで働かないパヴァン王を動かすために「月のハープを守っていれば、王妃との幸せだった頃の夢を見ることが出来ます」とか嗾けたのもマズかっただろう。
まあ、それでもやはりアスカンタ王はその件以外は仕事をしなかった上、玉座で泣くどころかハープを抱えたまま寝台から出てこなくなってしまったらしい。ニートの完成である。お陰でアスカンタ王城のククールへの認識は複雑なものとなっている。
だが結果としてはモグラが掘っていた宝物庫への地下トンネルが発見され、盗難を防いだ事で益々名声は広まってしまった。
修道院の面々も、集まる巨額の寄付金の前には弱く、ククールが予知をしないものかと期待もしていた。
オディロ院長が身体を壊し、マルチェロが騎士団長と兼任して院長の代行をするようになった頃から、特にそれが顕著になった。
それに伴い、ククールの出張祈祷には、『前』よりも高い寄付金を要求されるようになったらしい。
けれども、正直、カンベンしてくれ、と思った。
以前の自分なら、もう少し積極的に、図々しく、傲慢に、自分はスゴイんだぞ、とアピールしていたかもしれない。
しかし、『今』の自分は、かつての記憶を使っただけの、云わばズルだ。
ズルをして褒められても正直嬉しくない。
それにそう、かつての記憶があるのだ。
つまり、肉体的には十代後半程度だが、精神的には二十代後半なのだ。
それでもまだ、マルチェロより下なのだが。
大抵の人間は、年を取ったら多少は落ち着くものである。
ついでに色々な事への対応が面倒になってくるものである。
ククールも例に漏れなかった。
そして、外見に不相応な落ち着きを持った青年に、ある者は優美さを見出し、ある者は明晰さを見出した。
まあククールの『かしこさ』は確かに高いものの、半分は勘違いだ。
「恐らくは。……ただの悪夢であればそれに越した事は無いのですが……、見覚えの無い城でしたが、長い髪の美しい姫が居るのが見えましたので、美姫と名高いミーティア姫の居るトロデーンではないかと」
「なるほど……」
悪いことが起こるのを知っていて、放置するのは気が引けた。
トロデーンがどれほど遠いかは知っていたが、何かしないでは居られない。
生憎とルーラはこの身体の記憶に沿っているようで、行った事の無い自分では向かう事は出来なかったし、そんなに長く修道院を抜け出せない。
院長はもう既にかなりの高齢だ。
七賢者の末裔である彼が寿命で召されれば、結局は封印が一つ解かれる事になるのかもしれない。
だが、養い子として、せめて天寿を全うして欲しいという想いがあった。
ゼシカだって、兄のサーベルトに生きていて欲しいと思うだろう。
「トロデーンの城に出入りする商人に、顔が利く者が多少居りますから、その件を話してみることにします」
「もしそれが起こるとしても、何時になるかは分かりませんよ?」
「知らないよりは遥かにマシでしょう。……おお、そうだ。宜しければ坊ちゃんに一筆書いて頂けると有り難いですな。信憑性が増しますので」
「ああ、それは勿論……」
ククールは傍の机に置いてあった羊皮紙にサラサラと文を認め、サインをした後に封筒に入れて修道院の印で封蝋をした。
男を見送った所で、背後から声を掛けられる。
「馬鹿な事をする」
驚いて振り返って見れば、そこに居たのはマルチェロだった。
「お前のその夢の内容をトロデーンに直接伝えれば、修道院の利となっただろうに」
「…………あの男に言ったように、単なる悪夢かもしれないでしょう」
「見たことも無い城と、見たことも無い姫と、見たこともない魔術師と杖の夢を、『お前』が見たなら、それは単なる夢では無い。
トロデーンの予知夢で無いとしても、何かが起こった時に、それを暗示する夢だったということに『出来る』だろうが」
何時から聞いていたのだろうか。
「……無理にこじつけて、矛盾が出ないとも限りません。そうなったら、後々困るのは俺たちでしょう?」
失敗は影を落とす。
インチキやイカサマだなどと噂が立てば、寄付金の額にも影響が出るだろう。
「……ふん」
鼻息と共に顎を持ち上げられる。
マルチェロが鼻が触れあう程に顔を寄せ、睨みながら呟くように告げた。
「その時はお前の顔と体を使うまでだ」
そう言って兄は唇の端で笑い、突き飛ばすようにしてククールを放し、そのまま去っていった。
ククールはそれを見ながら、溜め息を落とす。
『今度』は、上手くやっていけると思っていたのに。
オディロ院長が倒れた時、代行を決める話し合いでちょっとした雑談があったという。
聞いた限りでは、その時に何やら修道士長が「もう少し年を取っていれば宣伝も兼ねてククールに代行を任せるのもアリだったかもしれませんな」と、軽口を言ったらしい。
自分はそんな役職は御免だが、兄が20年掛けて来た地位の更に上に、代行とはいえその半分の長さで、憎い相手が就任するなどと言われれば、冗談でも立腹するかもしれない。
しかし、もしかするとその言葉はいずれ現実となるかもしれないのだ。
それもあるのだろう。
最近、マルチェロはククールの活動によって集まった寄付を使い、各地へコネを作っているらしい。
恐らく、自分の知名度も一役買っているのだろう。
惜しみなく金を使っているらしく、中々に順調だと聞く。
ニノ大司教へと繋いでもらうのが最終的な目的らしい。
結局、多少の差異はあろうとも、大まかな世界の流れは全く変わっていないのだと実感する。
自分のささやかな抵抗など、意味の無いものなのかもしれない。
いや、そもそももしかするとこの世界は、あの戦いで死ぬ直前の自分が見ている走馬灯、あるいは夢の世界なのかもしれない。
そう考えて、首を振る。
こればかりは悲観的な考え方をしてはいけない。
希望があるならそれでいいじゃないか。
やれる事を、全部やってみるまで諦めるな。
ほんの少しでも変わるならば、最後にはそのズレは未来を変える程に、大きなものになるかもしれないのだから。
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